
ADV160 レビュー|実際に走って分かったこと
結論:サスペンションは75kgの私にちょうど良い
まず結論から書くと、ADV160のサスペンションは体重75kgの私にはちょうど良いです。
硬すぎず、柔らかすぎず、軽すぎず、重すぎず、街乗りからツーリングまで無理なく使えるバランスだと感じています。
サスペンションの印象|固いと言われる理由と実際
ADV160のサスペンションは「固め」と言われることが多いですが、
実際に乗るとダブルレートであることがよく分かります。
一段目は意外とフワッと動き、
道路の細かいギャップに対してしっかりクッションになってくれる。
この一段目の動きは、乗っていて素直に気持ちが良いです。
50ccスクーターのように「スプリングだけで全部を吸収している」感覚は少なく、
ちゃんと足まわりとして機能している印象があります。
ダンパーの効きと姿勢制御について
ダンパーの効きは、正直に言うと強めではありません。
個人的には、もう少しダンパーが効いて、
姿勢制御がゆったりしてくれると好みではあります。
ただし、実用上はまったく問題なく、
スプリング優位なセッティングながら十分に使える足だと感じています。
スポーツライドへの期待と今後の検証
スポーツライドについては、慣らしが終わってからが本番です。
ワインディングを攻める用途のバイクではありませんが、
- コーナーリング中
- ブレーキング中
このあたりの挙動がどう出るのかは楽しみなポイントです。
アクセルを開けてトルクを掛けても、
パワーなりに「薄くスッ」と出る感触なので、
雑に乗るよりスムーズなライン取りが求められそうだと感じています。
今後は、サスペンションの動きを可視化して検証してみる予定です。
加速性能|街中では十分すぎる余裕
加速に関しては、まったく不満はありません。
信号からのスタートも、
まだ慣らし中で全開にはしていませんが、
普通に車の先頭をリードできる余裕があります。
エンジン回転数とトルク感
回転数で言うと、
- 5000〜6000rpm:50〜60km/h
この領域から十分に伸びていくため、
加速に対する安心感があります。
慣らしが終わったら、
- 6000〜9000rpm
この一番おいしいトルクゾーンを使って走るのが楽しみです。
おそらく60km/h以上でも、余裕を持ったアベレージで巡航できるはずです。
振動について|単気筒としてはかなり優秀
単気筒バイクらしい振動は、もちろんあります。
ただし、FTR233のようなシングルバイクと比べると、
振動はかなり少ないと感じました。
ハンドルにも振動は伝わりますが、
オフロードシングルのように手のひらが痒くなることはありません。
バーエンド交換の効果|想像以上に効いた
4気筒マルチと比べれば振動はあるため、
ハンドルのバーエンドをヘビーウェイトに変更しました。
結果として、
- 50km/h付近からの振動が激減
- 巡航中はほぼ振動を感じない
という、期待以上の効果がありました。
おそらく共振点が高くなり、
巡航域で振動が出にくくなったのだと思います。
正直、お値段以上の効果でした。
高速道路の印象|想像よりずっと走れる
高速道路については、正直あまり期待していませんでした。
もっとパワー不足で大変だと思っていたからです。
実際には、間違って高速に乗ってしまったのですが、
まず嬉しかったのはそのまま走れたこと。
125cc以下であれば引き返す必要がある場面でも、
ADV160ならひと区間そのまま走行できます。
高速巡航と安定性
高速80km/h巡航は十分可能です。
しかも、ハンドルの振動が少ないため、
手のひらの不快感を我慢しながら走る必要がありません。
直進安定性も良く、
80〜100km/hで移動するなら高速を使って一気にワープ
という選択肢も現実的だと感じました。
体格との相性|176cmでも窮屈さなし
私の体格は、
- 身長176cm
- 股下はGパンを切らずに履ける体型
ですが、足元が窮屈に感じることはありません。
この点も、想像以上に快適でした。
CBR600RRと比べて楽になった点
CBR600RRと比べて、
何より楽になったのは水温を気にしなくていいことです。
CBRは信号待ちのたびに水温が上昇するため、
エンジン停止や温度マネジメントに気を使い、正直疲れていました。
ADV160ではそのストレスがありません。
日常使いでは、これは非常に大きなメリットです。
取り回しの軽さ|130kgを感じさせない
車重は130kgあるはずですが、
取り回しは本当に軽いです。
Uターン時も、
- 重いバイク → 乗ってフルロックターン
- ADV160 → 押しても全然疲れない
この差は想像以上に大きく、
気軽さという点では圧倒的に楽です。
ナビ常時表示のすすめ|迷わない快適さ
ADV160の話からは少し外れますが、
ナビを見やすい位置に常時表示しておくのは本当に便利です。
- 道に迷わない
- 間違えない
- 遠回りしない
これだけでツーリングのストレスが激減します。
まとめ|ADV160は「余裕」をくれるバイク
ADV160は、
速さを誇るバイクではありません。
その代わりに、
- 快適さ
- 扱いやすさ
- 精神的な余裕
これらを着実に積み上げてくれるバイクだと感じています。
今のところの印象は、
「想像よりずっと走れて、ずっと楽」。
そんな一台です。