CBR600RR 07一覧

WidebandCommander #8

 今回はCBR600RR’07のゼロマップとオリジナルのマップの比較をしてみることに。まずはテストして分ったこと。ワイドバンドコマンダーは計測中にキーをオフして電源供給を止めると、計測していたデータが消える!つい停止したらエンジンを止めちゃう癖で二回も貴重なデータを失いました。注意しないといけません。計測終了後に内部の不揮発メモリに書き込む仕様なのですね。次に回転数のノイズについて前回はスムージングを10で計測しましたが、安定していません。スパイクノイズも拾い捲りでイマイチ。10~30を試した結果、30がよさそうなので今回は30で測定しました。
map_z001.jpg
まずは私のオリジナルのマップです。体感では下からずば抜けたトルクと常用回転数のトルクが体感できる使用です。感で作った感性仕様(笑)
map_z002.jpg
測定すると前回のデータより凸凹がなく綺麗に取得できていることが分ります。AFRは11.5~13程度と濃い目の仕様です。
map_z003.jpg
そしてこれがマップをZEROMAPいわゆる補正なしで測定したもの。
map_z004.jpg
データを見ると如実に分ります。AFRは12.5~14と確実に1程度、薄い値がでています。なるほど走って自分が体感しているトルクの出方の差はAFRで1の違いなんですね。これだけ体感に差があると楽しいし止められないのですが、Webで見るとみんな13程度でセッティングしてあります。11.5というのが危険な状態なのか?注意していれば使っても良い領域なのか?判断が付かないところです。
map_z005.jpg
私のオリジナルのマップから1回ぶんのアクセルオンを切り抜いたデータがこれです。
map_z006.jpg
続いてゼロマップから切り取りました。
map_z007.jpg
なるほど見えてきました。確実に空燃比AFRは1程度の違いがあります。また私が感じているトルク感の違いが数値で読み取れました。ジムカーナをしている私は低回転のギクシャクとトルクをなくす為に低回転領域を補っています。よって低回転側が濃い。また私が常用している5000rpm~9000rpmはノーマルだと薄くしてあるのに対して私のマップは濃く味付けをしています。これだけ意図的に味付けがしあるからこそドラマスティクなフィーリングを得られていたのかもしれません。ただし、パワーがでているのか?レスポンスはどうなのか?などは分りません。味付け=気持ちよさに対してパワーは?という関係付けは最後の最後にシャーシダイナモに掛けて解析することにしましょう。
ようやくデータが綺麗に取得できるようにワイドバンドコマンダーのセッティングが終わったので、次はパワーコマンダーのマップ変化に対するAFR変化の関係性と追従性について追求していきたいと思います。


Wideband Commander #7

 CBR600RR’07に搭載したWidebandCommanderでスロットル開度と回転数に対する空燃費を測定したデータを基に、PowerCommanderの燃料補正テーブルはどの位置を通過していのかを確認してみた。とりあえずは、良い燃調の定義を、どんなマップ位置を移動しても常に安定した空燃費を実現することが良い燃調であるとして進めてみようと思う。
前回計測したアクセル開度に対する回転数と空燃費のデータを基にして解析する

WC201208204.jpg

生データよりスロットル開度の移動を確認

WC201208201.jpg
WC201208202.jpg

そのスロットルの移動時の回転数をメモって、燃調補正データのマップ上での移動を確認する

WC201208203.jpg

だから何が分ったのと言えば何も分らないのだけれど補正のイメージをビジュアルで掴む
横軸のスロットル開度は不等ピッチなのでなんともイメージし難いけれど少し分った。

WC201208205.jpg

 たぶんこのマップを作成した人は青色と赤色の矢印の範囲、すなわちスロットル開度タイミングでセッティングしたのだろうということが見えてきた。ここでひとつ自分の疑問の解。自分が補正したい方向性とは?まず自分のアクセルワークを知ること。
 極端に言えばスロットルを開けるときガバッて開け過ぎるとエンジン回転数の上昇が付いてこなくなる。しかしゆっくりと開けても意味がない。スロットル開度に対する回転数のがどこまで追従するのかを知って、更に自分の癖も含めて合わせこめば良いのではないだろうか?
 ということで補正の方向性が見えてきた。まずは回転数固定又はスロットル開度固定時の空燃費が一定となる補正値を探る。その補正値で一番回転数の上昇か速い又は追従するスロットル開度スピードを探る。そのマップの移動時に最もAFR値が安定するようにしてみる。というように詰めてみよう。
うむむ、また疑問が・・・。パワーチェック用のシャシーダイナモでセッティングするときアクセルの開けるスピードはどの程度の時間で行うのであろうか?確か、ゆっくり何秒も掛けていたはず。でもそれでセッティングした場合、実際のサーキットや街乗りではもっと短時間でスロットルを開けるはず。そのギャップは微々たるものなのであろうか?それともシャシーダイナモでセッティングはあくまでもデフォルトであって実使用とはことなるのであろうか?追々追求していきたいと思う。