写真とバイクと非日常と

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 その昔、親友のD虎とレースをしていた頃、彼がよく言っていたセリフに「MC君、レースをしているってのは非日常的だから楽しいし、刺激的なんだよ。」ってのがある。この「非日常的」っていう言葉はかなり奥が深い。各言う自分も最近は、マンネリしがちな生活にスパイスを求めて、この「非日常」って言葉を求めて日々活動をしているといっても過言ではない。自分がローハンドルなCBR600RR’07で峠や二輪ジムカーナを走るのは非日常的なワンシーンを求める為であり、そして愛機PowerShot A590 ISで撮る趣味の写真は実は「非日常」を切り取る作業であったりする。
 日頃から写真とバイクには共通点があると思っていて、撮りたいと思うシチュエーションに赴くのはサーキットや練習会場に足を運ぶ様と同じで、シャッタースピードや露出など様々な設定を駆使しする作業はバイクのサスペンションのセッティングと同じ。表現したい色や光を写真に再現する様は、レースで勝つ為の組み立てや準備に他ならない。バイクを思い通りに走るための作業は、全て写真を思い通りに撮る作業に言い換えることが出来る。
 写真をとるのはバイクと同じ楽しみがある。楽しいはずである。
 そんな同じ楽しみのメカニズムで楽しんで撮り続けていると、実は写真は「非日常」を切り取るときに最高の楽しみが存在することがわかってきた。いつもは目にしない光景やいつもは目にしない物、色、風、形。これらを写真にすると、性能の良いレンズがなくても、おもちゃなカメラでも、確実に満足できる良い写真がとれるんです。なんていうか、非日常を写真にすると、その写真からは刺激的な味わいが漂ってくる。自分が普段レース活動をしているときに撮った写真を綺麗だね。といってくれるみんなは、たぶん、味わったことがない光景を目にすることが出来、刺激を感じることができるからだと思う。
 写真が綺麗だねってブログにコメントがあったりすると、すごく嬉しい。写真が綺麗だって褒められることが嬉しいってわけではなく、その写真がかもし出す雰囲気を一緒に味わってもらえたことが、少しでも伝わったことが嬉しいから。自分の写真に対する姿勢というか、コンセプトは、毎日追い求めている非日常的な刺激を少しでも楽しんでもらいたい。共有したいって気持ちなのかもしれませんね。セッティングや速く走りたいという欲求に対して御託を並べている記事は読み飛ばしても良いので、ぜひ写真だけは、ゆっくりと見ていただければ幸いです。
p.s.
このスナップは近所の公園。非日常的な光景を撮るとカッコよく見える写真も、公園を撮るとただの青い芝生になってしまうねぇ。写真って難しい。どーすれば、なんということもない風景を彩れるのでしょうか?できれば、どんな日常的な光景も刺激的な何かが差し込めるような、テクニックが欲しいと思う今日この頃。