桶川サイクルボール一覧

ダートトラックにおける空気圧


[133] ダートトラックにおける空気圧 :2001-08-02 (Thu)


FTR223で始めてダートを走ったときはタイヤの空気圧を1.7とかにして走っていました。なぜその値で走っていたかというと、FTR223をダートに降ろす前は、もちろん峠とかでも試走したりしてスピードを出すと2.2ぐらいの高目が良かった。縦溝切り路面とかではフロントが取られにくいしグリップ的にも良く、何よりバイクのバンクに対するレスポンスが早かったのでひらりひらりと走りやすい。その反面、街乗りででは223は気持ちの良いスピード域でしか走らないためと路面のタンコブを乗り越えるダンパーとしても2.0程度が気持ち良かった。それぞれの使用環境によって替えて楽しんだ。そんな中、D虎(Dトラッカーのダートトラック仕様)の友達にスライド走行をするならアスファルトの方が路面が安定してしやすいので練習しよう!と騙されて何回が走ってみた。そこで2.2から1.7へ下げて走ったらなんとスライドというよりタイヤの滑りだしが滑らかでコントロールし易いことを発見したため、そのセッティングをダートトラックコースへ持ちこんだためである。


 そしてダートトラックコースを走るうちに最初はコーナーのスライドワークを自由自在にすることだけを考えて走っていたので、やはりコントローラブルないわゆるスライドを誘発するさいに唐突でなく緩やかにやってくるものを追求していった。1.7から1.2程度までこの時点で落とした。この値も1.7に比べ慣性ドリフトを誘発する再にスライドへの移行という点では画期的にやりやすかった。ただこの時はチューブタイヤはどこまで下げて良いのか知らず、自分達的には1.2が限界なんではないかと勝手に判断していた。


 それから数ヶ月。桶川に通うようになりジュニアの人ともお話をする機会もでき、タイヤの空気圧は0.8まで落とせることを聞いた。それ以上はビートストッパーなしでは辛いらしい。しかし0.6までは走れるそうです。(実際に私は0.6だ走ったことはない。ので伝聞形)これも画期的だった。更にスライドワークはやりやすくなり、し易い=スライド誘発がなめらか=コントロールできる=こけにくい。ということでどんどんコーナーワークの反復練習をリスクなくできて今に至っている。有る意味低空気圧というのは最初にスライドワーク等を練習する上で最適な値かもしれません。


 しかし最近は「スキール音の謎」と「コーナー立ち上がり重視」という仮題に取り組み走っていると、もっとレスポンスを上げて進入に入りたい&立ちあがりにもっと前に進むトラクションを掴みたいと問題点もでてきた。その問題解決の方法に対して空気圧を上げればいいのではないか?という方法案を得た。そういえば以前、かのKエキスパートさんが空気圧を2.0にして走っていて、そのとき習った人達もそうしていたという話しを聞いたことがあった。またレース仲間のHさんにも「実は…空気圧に対してカクカクしかじかだと思う。データを取っても○△□だ。」という話しも聞いた。まさに空気圧は今試して見る価値がありそうです。今なら2.0付近でのスライドの誘発するスピードにも体、いわゆる自分のライディングは追従できるであろう。また立ちあがりはブロックが変形しない分だけ加速が速くなる、また前に進むトラクションが強くなるのは必至だろうと仮定することができる。。


そういえばタイヤの空気圧の微量な変化に対してライダーが感じ取れてしまうためジムカーナではセオリーがあり、あまり大きな変更は試してみていなかった。でも今考えると路面のギャップの多い教習所コースでかつ、回転などの詰まったセクションがない昨今は実はもっとエア圧落としてもいいのかもしれないと感じた。とりあえず「旋回性」と「グリップ力」というところでエア圧を決めて行くことはたぶんダートトラックにおいても視点はずれていないと願うばかりである。ということで週末の練習で試してようと思うのであった。


一つ一つのレース展開はただ走っているだけではないのだ。


[132] 一つ一つのレース展開はただ走っているだけではないのだ。 :2001-07-31 (Tue)


失敗いっぱいしました。でもせっかく開いていただいた裏サイクルボールに参加。転んでもただでは起きません。今回のレースでもちゃんと学んできました。ためになったのはエキスパートのライディング。ダートトラックを始めて経験が少ないという言葉をいつも私は書くが、本当はもっと大切なことをしていなかったと学んだ気がした。それは上位シードの走りを楽しむだけではなく、ちゃんと感じること。一つ一つのレース展開はただ走っているだけではないのだ。そういう意味では今回は参加して得た内容より観戦した部分が本当に身になった。


 今回は、エキスパート選手の絡み合いをじっくり見ることができた。そんな中でこんなシーンがあった。絡み合いながら第4コーナーを立ちあがって第1コーナーに入るまでにトップを追いかける2番手ライダーはフロントタイヤをトップライダーのインに入れこむまで追い上げていった。またそれを押さえるがのごとくトップを走るライダーはスライドしつつコーナーに入り込んむ。そのスライドに合わせて2番手ライダーもスライドさせる。そこで2番手ライダーはコーナー中にインの隙間に向けてアクセルを当てた。ちゃんと2番手ライダーは一番手ライダーのスライドワークに同調するがのごとく進入していたんだ。すごいぜ。【スライドに同調させて更にインに入るなんて考えもしなかった。】当然1番手ライダーは弾き飛ばされた。この駆け引き感動したね。あれは日頃からマシンコントロールを鍛錬していないとできないね。自分じゃまだあの全開状態で同じことをするにはリスクが高すぎるなんて思いましたよ。本当にあのライティングワークには感動でした。習得してやろうというファイトが沸いてきたね。


そしてもう一つ感動したのは、チャンプのライティングというかレースの組み立て。よーく見るとチャンプは先行しているライダーよりも早く向きを替えてイン側にいた。先行ライダーのミスをしてアウトに膨らむのをしっかり待っているんだ。あのテクには感動した。一周だけじゃない毎周だせ。いつでもアクセルを120%全開にして抜く準備をしていたのだ。アウトから抜きさるほど甘くないレベル同士で、少ないチャンスを物にするためにはあれだけ用意周到に待っていなければいけないのかと感動しました。たった数周のレースで何回もチャンスを作り得ることができるなんですごいよね。


ても、あの進入というか向き替えをそういう観点からしていると気づいている観客は少ないんじゃないかなぁ?レースで少しでも前の人を戦略的に抜いてやろうと考えていなけりゃそんなふうに見ないしねぇ。そう言えば今まで見ていたレースではかっこいいとかすごいとか抽象的な見方でした。でも今回は違う視点から見ることかできました。日々の生活で、自分のライディング技術だけではなくレースを戦う上での観点も、ちゃんと進歩しているって実感しましたね。