2002年04月09日一覧

前後ディメンション解析


[343] 前後ディメンション解析 :2002-04-09 (Tue)



解析なんていうタイトルだけど、別に前後ディメンションの必勝方が見つかったわけではない。ただ、そーなんだろうなぁとか、D虎君とあーだ、こーだと話していて気がついた点を日記にメモる。


まずはおさらい。こないだの車両測定。1Gは49kg:60kg。実測で重量は109kg。ガソリンを2kg、各種加工重量込み。カタログスペックは107kg。1G’は79kg:96kg。合計175kg。体重が64kgということになります。本当の体重は67kg前後なため測定時に足を付いていることによる減重だと思います。そして意図的にのったまま前後に荷重を載せてみると、前荷重で84kg:93kg、後ろ荷重で75kg:102kg。とバランスが変わります。そしてスタート時のシートエンドに前傾姿勢で座ったときは68kg:107kgでした。そして茂木で滑りやすい路面で若干リアに乗ったときを再現すると74kg:102kg。


1G 1:1.224 四捨五入すると 1:22
1G’1:1.215 四捨五入すると 1:22


となる!おぅ(≧∇≦)ъ
ナイス!。知っていると思うが1Gとは車両だけの状態。1G’とは人間が乗ったときの状態。これは実際にライディングするときのポジションで測定したもの。数値すごいでしょう。人が乗っても前後バランスが変わらない。人間がちゃんと前後サスペンションの沈み込みに対するマシンバランスの中心に乗っているということだ。この位置はちこっと氏に見て、もっと前に座れ!っと指示いただきながら最終的に自分の判断で決めたポジション。このように沈むということは載っている位置がちこっと氏の見ているポイントと自分が感じたマシンバランスは正しかったという証明ですね。知っていると思いますが、バイクがコーナーリングをパーシャルでしたときの前後バランスは1G’の静的位置に収束されます。言い返ればコーナーリングを左右する前後バランスにおいてライダーは均等に荷重をかけれる位置にいるということです。いわゆる体位によって前後に荷重を振れる位置に乗っているということです。


そして前後バランス。フロント荷重が軽いでしょう。これはダートトラックでは良いバランスだと思っている。進入時にトラクション重視でコーナーに侵入したときのエンブレとリアブレーキなどによって荷重が前方に移動するため、進入時、いわゆるコーナーワークにおいて前後バランスが5:5に近づくことになる。もしそれに近いバランスに本当になっていたならば、これは接戦やスライドワークなどいろいろマシンをコントロールする上でライダーの荷重移動によりマシン前後バランスを制御することができるというメリットに繋がる。言い返ればマシンの挙動が安定する一番良い状態を作り出す。ということになる。みんなからよくフロントが飛びそうで責められないという話を聞くが、MFTではまったくそれがない。実はこのようなバランスが出している恩恵かもしれない。


前後荷重の移動による考察。


乗っているポジションは移動せずに体の位置を
前部に体重を移動。1:1.107 +5kg
後部に体重を移動。1:1.360 -5kg


自分は乗っているポジションを代えないで走行しているのだけれど体の前後位置はできるだけ積極的に動かそうとしている。しかし、それは所詮±5kgに過ぎない。あとはマシンのバンク角や体位の左右方向への移動による違いが加味される。


そして茂木で滑りやすいときにリアへ若干ポジション移動をしたときののバランスは1:1.378kgとなります。この数値から分かるように姿勢制御で補えない量を着座位置の変更で可能となります。なぜ滑る路面で着座位置を変更しなければ走りにくいのかの理由はここでは解析しないとしても、基本着座位置で補えないためであると推測ができます。


とうんちく垂れましたが、これらの方向性で何が言いたいかというとサスをリプレイスするとき、イニシャル変更するとき、バネレートを変更するときに、最初のワントライを的確にできるということ。自分がサスをどう変更してどういう挙動が欲しいのかは全て姿勢制御と前後荷重バランスからくるサスの追従性を見れば良いという一つの定義ができます。


そうそうサスを決めるときはこれに0G’1G、1G’のサス長の解析が必要となります。と書きつづけると取り止めないので今度の機会に。