2002年03月一覧

スタートの探求。


[317] スタートの探求。 :2002-03-13 (Wed)



茂木ではいろいろな方法を試して見た。スターティング方法は諸先輩方に意見とテクニックも教えて頂いた。全て試して見た感じでは、無意識にする部分と意識的に効果的にする部分など様々であった。また実際にしててみると良いとわかっていても出来ないことや理屈ではNGなのに安定する方法などもあった。一つ言えることは現段階において自分は周回するという技術より発進する技術の技量が下回っている。200mのダートトラックレースに関しては、たとえどんなに速く走れても前走者を抜く機会はレース展開では少なくスタートでロスしていては勝率はかなり減る。


その1:リアの荷重の効率化。


乗る位置はシートの後方に座る。現時点ではシート最後部に乗ってスタートする。効果としてはリアタイヤに面圧がかかり、ホイールスピンが少なくなり前に進むようになる。効果は絶大。練習中に失敗から学んだ注意点は発進時にリアに全荷重を掛けると唐突なクラッチミートという操作ミスをしたときにフロントが浮いてしまうこと。浮くならばまだ良いがウイリー状態となってものすごいロスとなった。


その2:駆動力の伝達ロスの効率化。


スタート時に駆動力がエンジンからチェーンそしてタイヤへ伝わり路面を蹴って前に進める。その時に時間的伝達ロスをしないようにする。まずはチェーン。少量クラッチから駆動力を伝えておくことでチェーンを張っておく。そうするとしないときに比べチェーンが張ってからタイヤを回転するまでの時間的ロスを解消できる。またチェーンを張ることはサスを縮める働きもする。これも同じでスタート時にチェーンが張ってサスを縮めて駆動力をタイヤから路面へ伝える時間のロスを減らすことができる。デメリットとしては唐突な駆動伝達により引き起こされる人的ミスとクラッチワークで動力を伝えなければ行けないため、その調整が難しい。精神的な状態ではフライングなどをより導きやすくなる。
その3:操作系による駆動力伝達の効率化。


ライダーがスタート時に操作できるブレーキ、クラッチ、アクセルに関して、駆動を伝えるにあたり、その設定(遊びの量)を調整することにより伝達効率を上げる。具体的に言えばクラッチレバーのアジャスターでクラッチミートタイミング幅を極力短くして駆動力の伝達ロスを減らす。デメリットとしてはハーフクラッチ状態が少なくなるため路面に伝える駆動力の微調整をアクセルだけで行わないと行けない。実戦ではハーフクラッチ状態でアクセルを開け気味にして駆動伝達の調整をした方が良いのか?それともクラッチはミートさせておいてアクセルワークで駆動伝達の調整をした方が良いのか?どちらが良いのか疑問が残るところです。


その4:リアクションタイムの効率化。


リアクションタイムフラッグが落とされてからスタートするまでの視覚情報から人間の神経を伝わって手を動かすまでの時間。とそのフラッグの移動に対してライダーがタイミングをとるための動作の2つをここでは言う。前者は持って生まれた能力と反復練習などによる力と経験、精神力に依存するため、繰り返し練習と本番数を意識してこなすしかない。後者はいろいろな方法を取れる。例えば頭の位置は固定しておいて視線だけでフラッグを見るとか、頭自体をフラッグに向けて置くなど、実際スタートする前に設定できる。極論言うと、視線だけで見た方がリアクションタイムは減ると思う。でも姿勢が窮屈だったりすると発進しにくかったりすると一概に言えない感じもする。


続く




↑↑桶川・茂木エキスパートライダーのA藤さん、総勢6名のメンバーを束ねるダートトラックチーム・クールライドの会長というかリーダー!のFTR。黄色と灰色のシック?なトリコロール模様です。前後に19inchホイールを装着してレースではグッドイヤーのタイヤで勝負をかけるそうです。エンジンは全日本チャンプのマシンを手がけるOさんがOH。現在はFCRのセッティングをしている模様。今年から茂木は参戦ということなのでがんばって欲しいです。派手な走りで目立ちはしないもも、堅実さと安定感ではFTRライダーの中でも最上位レベルではないかと、後輩として思います。応援しています!


茂木路面の攻略


[316] 茂木路面の攻略 :2002-03-12 (Tue)



 茂木200m路面の最初の印象では「なんと滑る路面なんだろう」って感じ。特にみんなが走って路面をかきあらして、水分が抜けてくると250ccの細いエンジンパワーでも持て余す。アクセルを開けるとリアは空転して進まない。かといえどアクセル閉じても進まない。効率的にトラクションをかけるという概念の大切さを思い知らされる路面であった。そんな中で走りこみ見つけた答えは、①連続的右足ステップ荷重。②乗車位置の微調整。③リアブレーキとアクセルワーク。にほぼ集約される。


①連続的右足ステップ荷重とは、通常タイヤが路面を噛む場合は進入時にリアの脱重を促しバイクの向きを代える力として使用する。が今回の滑りやすい路面の場合はリアの脱重をしないでもリアタイヤは滑るそのため、進入時からコーナー中まで右足ステップによる荷重と②シートの着座によりバイクへのトラクションはかけっぱなしで走る。若干乗る位置は拳半個程度程度体重を後ろにずらす感じで行う。③そして、コーナー中はアクセル全閉にせず、パーシャルを保持してグリップ力を保つ。そのときのパーシャルのアクセルコントロール時にリアブレーキの引きずりを追加することでマシンの立ち角を微調整できるため積極的に使用する。立ち上がりはマシンを立てる動作と立つタイミング、リアタイヤが路面を噛んでいる度合いによりアクセルを開ける開度とタイミングを微調整する。もちろんラインはタイヤをスリップさせないように立ちあがりはコーナー内側から鋭角にして外周へトラクションをかけつづける(空転させないように)膨らみを付けてたち上がり直線をキープする。


これをしっかりすればタイム的に抜けるだけの差をもってアウトから追い上げられるノービスライダーはいないし、インも押さえているため抜くことはできない。この走りの組み立てを10週完全に制御できるように2日間走り込んだ。結果は上場、安定してコースを走りきるようになれた。一日の路面変化を通して多様な土質で練習を繰り返すことによりマシン制御とライン組み立てもマスターした。ということで走りきることは準備万端、あとはスタートですね。明日の日記へつづく。




↑↑あこがれのロータックスです。MFTより軽い重量と600ccの排気量を備えたダートトラックレーサー。エンジンのフィンまで穴が開いていました。軽量化と放熱効率アップが目的なのでしょうか?またこの車両の持ち主に聞いてみるとロータックスはハブから何までアルミを多用していてマシンやエンジンを構成するボルトもアルミを使用しているそーです。そこまでするから軽量化が達成できるのでしょうね。ハードな走りでマフラーに穴が開いていて、リアサスも抜け気味なのでリファインしていくと話されていました。いいですねぇ。ロータックス。一度乗ってみたいですねぇ。